バーベルベンチプレス
バーベルベンチプレスのやり方や動作のポイント、注意点を解説しています。
バーベルを使ったベンチプレスは高重量で大胸筋を鍛えることができるため、強烈なバストアップ効果が期待できます。しかし、大胸筋に効かせるためには、ベンチプレスの正しいフォームの習得が必要です。
バーベルベンチプレスで鍛えられる筋肉
- 大胸筋
- 上腕三頭筋(二の腕の筋肉)
- 三角筋(肩の筋肉)前部
上記の三つの筋肉が主に使用されますが、上半身の筋肉全体を使って姿勢を維持し、大胸筋に負荷を集中させるようなイメージです。
バーベルベンチプレスのやり方
- 床にかかとをしっかりつけ、ベンチで仰向けに寝る。
- 肩幅よりやや広い手幅でバーベルを握る。
- 肩甲骨を寄せて胸を張り、お尻を頭側に引き寄せ軽いブリッジを組む。
- バーベルをラックから外し、スタートポジションに構える。
- 胸下部にバーがつくまでゆっくりバーベルを降ろす。
- 肘がロックするまで挙げる。
※5~6繰り返し。
バーベルベンチプレスの動作のポイントや注意点
- 大胸筋中部、下部を意識する。
- 肩甲骨を寄せて胸を張り、ブリッジを組んでこの状態をキープする。
- かかとを手前に引き付け、床につけて踏ん張る。
- 手首を垂直に立てる。
- 肘を手より外側に突き出さない。
- 十分な負荷を使っていない時は肘を痛めないようにゆっくり上げる。
- あごを引く。
バーベルを持ち上げる時に肩を前に出さない
ベンチプレスのフォームで最も重要なことは、「肩を前に出さない」ということです。
バーベルを持ち上げるときに、腕を伸ばす動作につられて肩を前に出してしまうと、肩の筋力が発揮されるのと引き換えに、大胸筋の大きな筋力を封じ込めてしまい、使用重量が落ちます。
その結果、ベンチプレスの大きなバストアップ効果が失われてしまうばかりか、肩を痛めて、しばらく筋トレができなくなる危険もあります。
肩が前に出ないようにして大胸筋に負荷を集中させるには?
肩を前に出さないためには、肩甲骨を寄せて胸を張ることが必要です。少し意識して背中を軽く反ってブリッジをするとキープしやすくなります。
もちろん肩の筋肉も、非常に重要なサポート役なのですが、大胸筋が十分に使われないフォームにならないように注意が必要です。
ベンチからお尻を浮かせ過ぎない
お尻を上げたベンチプレスのことを尻(ケツ)上げベンチプレスとも言うそうですが、バーベルベンチプレスをやるときは、基本的にお尻はベンチにつけます。
お尻を上げると使用重量は上がりますが、稼働域が狭くなり、十分に大胸筋が刺激されません。無駄な反動も使いやすくなります。また、大胸筋が強く刺激されるのはバーベルを持ち上げて腕を伸ばしきったときよりも曲げている時なので、お尻を大きく浮かせて上の方の稼動域に制限されたベンチプレスでは、大胸筋が発達しにくくなります。
明確な目的があって少し浮かせるくらいなら良いかもしれませんが、お尻の上げ過ぎには注意しましょう。自宅で高重量のベンチプレスを行うなど、ラックから外すときに補助をしてくれる人がいない場面では、ラックアウトの時だけお尻を上げた方が良いかもしれません。(ただし、腰を痛めないように注意)
バーベルは少しだけ足の方に向かって上げると丁度よい
大胸筋に効かせるためのベンチプレスのフォームでは、上半身が水平になっていないので、真上にバーベルを上げようとすると、慣れないうちは、頭の方に斜めに上げてしまいがちです。
大胸筋上部の方を鍛えたい場合は良いのですが、使用重量が下がり、肩の参加率を上げてしまう原因になりやすいので、慣れるまでは足の方に押し下げるくらいの意識が良いでしょう。
大胸筋の上部を鍛えたい場合はこちらの筋トレがおすすめです→バーベルインクラインベンチプレス
あごを引いた方が良い?
後頭部でベンチを押す感覚を得るためにあごは引かないという方もいるようなので、あごを引くことについては賛否両論かもしれませんが、個人的には引いた方が無難だと思っています。
まず、バーベルベンチプレスは高重量を扱えるので、後頭部でベンチを押すことを無意識にやってしまうと、頚椎を痛める可能性があります。
また、あごを引くことによって胸が自然に張って、肩甲骨を寄せたブリッジが組みやすいという利点もあります。