ダンベルベンチプレス

ダンベルベンチプレスのやり方や動作のポイント、注意点を解説しています。

ダンベルを使ったベンチプレスはバーベルに比べると広い稼動域で大胸筋を鍛えることができます。

ダンベルベンチプレスで鍛えられる筋肉

  1. 大胸筋
  2. 上腕三頭筋(二の腕の筋肉)
  3. 三角筋(肩の筋肉)前部

ダンベルベンチプレスは大胸筋を中心に、肩や腕の筋肉を動因して高重量の筋トレができるので、バストアップや、基礎代謝のアップにも効果的です。

ダンベルベンチプレスのやり方

  1. ダンベルを持ってベンチに仰向けになる。
  2. 肩甲骨を寄せ、胸を張り、お尻を頭側に引き寄せ軽いブリッジを組む。
  3. スタートポジションに構える。
  4. 上腕が水平に、肘が90°くらいになるまでゆっくり降ろす。
  5. 肘が弧を描くように挙げる。

※4~5繰り返し。

ダンベルベンチプレスのスタートポジション ダンベルベンチプレスのボトムポジション

ダンベルベンチプレスの動作のポイントや注意点

  • 大胸筋を意識する。
  • 肩甲骨を寄せて胸を張り、ブリッジを組んでこの状態をキープする。
  • 手首をまっすぐ垂直に立てる。
  • 肘を手より外側に突き出さない。

高重量のダンベルベンチプレスをやる時のスタートポジションのつき方

筋トレで筋肉をつける効果がある回数とされているのは10回前後です。

ダンベルベンチプレスでは高重量が使用できる分、「10回くらいできる重量」に設定すると、腕力だけでスタートポジションにつくのは辛いものがあります。

高重量のダンベルベンチプレスでもダンベルをスタートポジションをスムーズに持って行ける方法はこちらを参考にしてください→ダンベルベンチ系種目スタート方法

肩甲骨を寄せた状態をキープ

大胸筋を鍛えるトレーニングの多くに共通することですが、「肩甲骨を寄せた状態をキープする」ことによって、大胸筋をきちんと使って動作するフォームになります。

肩甲骨

肩甲骨が開いたり、自由に動く状態でダンベルベンチプレスを行なっても、大胸筋をストレッチさせたり、収縮させることができません。(肩甲骨を寄せた状態で片手でベンチプレスの動作を行ないながらもう片方の手で胸に手を当ててみるとよくわかります。)

ダンベルの特性を活かしたダンベルベンチプレスのフォームとは?

バーベルを使ったベンチプレスの場合は手幅が固定されてしまいますが、ダンベルベンチプレスの場合、左右のダンベルが独立しており、動作中に手幅を自由に変えられます。

ダンベルのこの特性を活かし、ダンベルを降ろす時にはより開いて大胸筋をストレッチさせ、収縮時にはしっかり寄せて大胸筋を絞り込みましょう。

ダンベルを、真上へまっすぐではなく弧を描くように近づけながら上げます。

左右のダンベルを寄せて大胸筋を収縮!

ダンベルのシャフトが邪魔な場合は、絞る時にダンベルの角度を縦に変えてもOKです。

ただし、ダンベルを寄せるときに肩甲骨が開いてしまわないように注意してください。

胸に効かず上腕三頭筋ばかりに効いてしまう?

ダンベルベンチプレスでは上腕三頭筋(二の腕の筋肉)も使うので、上腕三頭筋に効くということ自体は間違いではありません。

ただ、肘が手よりも横に張り出すような形になってしまうと、上腕三頭筋が先に疲労し切ってしまい、大胸筋を十分に追い込むことができません。

ナローベンチプレス(クローズグリップベンチプレス)という上腕三頭筋を鍛える種目がありますが、これをダンベルでやるような形になってしまいます。

ダンベルベンチプレスで上腕三頭筋よりも大胸筋に効かせるためには、ダンベルを降ろした時も、手が肘の真上に位置し、前腕が常に垂直になるように維持します。

ダンベルベンチプレスで上腕三頭筋への負荷が強まる「手が肘の内側にくるフォーム」と、上腕三頭筋への負荷が弱まる「手が肘の真上(前腕が垂直)になるフォーム」

ダンベルを平行に持ってやってみる

左右のダンベルを平行に持つことによって、ダンベルフライとダンベルベンチプレスの間のような刺激が得られます。

パラレルダンベルベンチプレスのスタートポジション パラレルダンベルベンチプレスのボトムポジション

手を肘より外側に開いてしまうと、ほぼダンベルフライのフォームになり扱える重量が下がってしまうので注意してください。

ダンベルを使ったベンチプレスは左右の胸がバランスよく鍛えられる

バーベルで行うベンチプレスや、腕立て伏せの場合は、実は左右の胸のどちらか片方の筋肉に負荷が強くかかってしまっているということもありえます。

ダンベルの場合は左右が独立しており、それぞれに均等に負荷がかかるので、左右の胸がバランスよく鍛えることができます。

ただ、バーベルの方が安定する分、胸を意識しやすかったり、高重量を扱えるというメリットもあるので、両方行なえる環境であれば両方実践するのが理想ではあります。

浅いフォームにならないように注意

腕を伸ばしきったところから、少し降ろしたくらいの範囲でちょこちょこ動かす「インチキ腕立て伏せ」のようなフォームでは、大胸筋へは効かず、腕の筋力ばかり使ってしまいます。

ダンベルベンチプレスでは降ろした時のボトムポジションに近いほど大胸筋への負荷が強まるので、腕が水平になるくらいまで降ろしましょう。

無理に降ろしすぎても大胸筋に過剰なストレッチがかかり筋肉や関節を痛める原因になりますが、浅くてはダンベルベンチプレスで大胸筋を発達(バストアップ)させることはできません。

正しいフォームで10回やろう

筋トレの効果が出るのは10回前後と説明しましたが、これは、あくまで「10回前後できる重さ」が良いという話です。

無理な重量を扱って小さな動作で10回やるのではなく、正しいやり方で10回できる重さに設定してください。まだこの種目に慣れてないうちは15回~20回くらいの軽い負荷で慣らしてもかまいません。

また、ダンベルベンチプレスは高重量を扱えるので、まずは軽いダンベルで準備運動(アップセット)を行ってから、本番(メインセット)を行ってください。まだ筋力が弱く使用重量が軽めのうちは、準備運動は腕立て伏せだけでも十分です。