「甘いものが脳に効く、心を癒す」は嘘?
当分の多い甘いものは身体には悪いけど、頭の働きをよくしたり、心を癒す効果があるというのは、よく言われることですが、果たしてそれは本当なのでしょうか?
脳のエネルギー源はブドウ糖だから、甘いものは頭の働きがよくなる?
食事の栄養バランスを崩す甘いものは、ダイエットなどで肉体改造中の人は避けることが多いですが、脳やストレス解消のために甘いものをあえて食べる人もいます。
例えば、勉強や仕事で疲れたとき、甘いお菓子や砂糖を入れて甘くしたコーヒーなどで一息いれる人も多いですよね。
これは単に好みの問題であるだけでなく、ブドウ糖が脳のエネルギー源ということを知っている人が多いからだと思います。
漫画やドラマなどのフィクションでは天才が甘いものを極端に好むという設定もここから来ていると考えられます。
糖分が脳まで届けば、脳が活性化し、ふたたび勉強や仕事に打ち込めるという訳です。
しかし、ここに罠があります。
甘いものは脳の機能を低下させる
実は甘いものは脳にはあまり良い効果をもたらしません。
ブドウ糖が脳のエネルギー源ということは本当です。
問題は、甘いものに含まれる砂糖の吸収が速いことにあります。
この問題により血糖値は急上昇し、後に急降下します。
そして、血糖値が下がった状態では脳に十分なエネルギー源がいかないため、脳の機能は、逆に低下してしまいます。
甘いものはストレスの原因になる
甘いものが食べたい時に我慢をすれば、
それで多少のストレスを感じてしまうことは確かです。
しかし、それと同時に、
「甘いものが心を癒す」というのは嘘どころか、
甘いものを食べることによって逆にストレスをためる原因になることもあります。
血糖値が急降下すると、今度は、
副腎髄質からアドレナリンを分泌して血糖値を上げようとします。
副腎髄質はこのほかにもストレスに対抗するためのホルモンを分泌しています。
もし、甘いものを頻繁に食べて、血糖値を極端に下げることを繰り返すと、副腎髄質の酷使により、ストレスへの抵抗力が衰える可能性があります。
そして、抵抗力を失った心は、ストレスを溜め込んでいきます。
また、甘いものを食べれば食べるほど依存性が高まり、我慢をする時のストレスが強まります。
多少のストレスを感じるとしても、
甘いものへの一時的な欲求をこらえた方が、
長い目でみて比較すれば、溜まるストレスが減らせるかもしれません。
次の記事は、今回の内容をふまえて、
甘いものが駄目ならどんな食事なら脳に効き、心を癒すのかについてやろうと思います。