腕立て伏せ(プッシュアップ)

腕立て伏せには大胸筋を鍛えることによって胸板を厚く、バストアップする効果があります。

腕立て伏せで鍛えられる筋肉

  1. 大胸筋
  2. 上腕三頭筋(二の腕の筋肉)
  3. 三角筋(肩の筋肉)前部

大胸筋が主なターゲットですが、上記以外にも上半身全体の筋肉に刺激が得られます。

腕立て伏せのやり方

  1. 肩幅よりやや広めの手幅で床に手をつき、両足との四点で体を支える。
  2. 肩甲骨を寄せ、その状態をキープしたままゆっくり体が床につく寸前まで降ろす。
  3. 肘がロックするまで、もしくはその寸前まで腕を伸ばし、元の位置まで戻る。

※2~3繰り返し。

腕立て伏せのスタートポジション 腕立て伏せのボトムポジション

腕立て伏せの動作のポイントや注意点

  • 大胸筋を意識する。
  • 肩甲骨を寄せて、稼働域が狭くなり過ぎない程度に胸を張った状態をキープする。
  • お尻が下がり過ぎないようにする。
  • 肘を横に張り出さないように十分な手幅で行う。
  • 負荷が強すぎる場合は膝をついて行う。
    膝つき腕立て伏せ

手幅を広めにとるのはなぜ?

腕立て伏せというネーミングから腕を鍛えるための筋トレというイメージがありますが、メインのターゲットは胸の筋肉(大胸筋)です。

大胸筋

手幅を肩幅よりやや広めにとることによって、胸の筋肉に効かせやすくなります。

腕立て伏せは基本的には大胸筋を鍛えてバストアップするための筋トレで、腕の筋肉はナロープッシュアップという手幅を狭くした腕立て伏せで鍛えることができます。

腕立て伏せで胸の筋肉を優先的に鍛える理由

大胸筋のように大きい筋肉を鍛えることによって、成長ホルモンの分泌促進など「筋肉を発達させ、体脂肪を燃やして体を引き締める」という筋トレの効果が出るからです。

大胸筋(などの大きな筋肉)を鍛える→筋トレの効果(成長ホルモンの分泌促進など)

なので、腕の筋肉を強化したい場合でも、「手幅を広くして大胸筋を鍛える腕立て伏せ」もやった方が良いでしょう。

自重トレーニング(自分の体重で鍛える筋トレ)はどうしても負荷が軽くなりがちで、筋トレとしては効率的とはいえない面もあるのですが、腕立て伏せは丁寧に正しいやり方で行えば、しっかりと負荷をかけることができます。

バストアップに理想的な降ろした時の手の位置

体を降ろした時には、手が胸の真ん中より下辺り(大胸筋下部)に来るようにしてください。

厳密にいうと手のひらの下の部分、手首関節をじかに支えている部分ですね。

バストアップ効果を得るための腕立て伏せで理想的な降ろした時の手の位置と大胸筋下部のライン

手の位置がこれより上の場合は、胸の上部に効きやすくなるので、ここを集中的に鍛えたい場合は良いのですが、肩に負荷が逃げやすく、胸の筋肉を鍛えるメインの腕立て伏せのフォームとしては正しくありません。

腕立て伏せを胸に効かせるには体を深く降ろさなければならない

深く降ろすほど負荷が強くなるので、筋力が足らない場合は無理しない方が良いのですが・・・残念ながら、実際に腕立て伏せで、胸の筋肉にしっかり負荷がかかるのは少し降ろしてからです。

腕立て伏せの動作の上の方では、ほとんど腕や肩の筋力を使っているため、しっかり降ろさなければ、バストアップや成長ホルモンの分泌など本来の腕立て伏せの効果は得られません。

たくさん回数をこなそうとして、浅い腕立て伏せをしてしまわないように注意してください。負荷がかからないフォームで回数を重ねても無意味です。

15回くらい出来る場合は腕立て伏せの効果が薄れる

筋トレの効果が出る回数は基本的には、10回前後(できる負荷)とされています。

ここまで説明したフォームで5秒かけて、しっかり深く降ろしても15回出来てしまうくらい筋力がある方の場合は負荷が足りてないです。

15回以上できるようになった辺りからダンベルベンチプレスなどのダンベルを使った筋トレにステップアップして下さい。

上半身のラインを水平に

通常の腕立て伏せでは肩からお尻にかけてのラインをできるだけ水平に維持してください。

お尻が下がり過ぎると深く降ろした時に膝がついてしまったり、負荷が弱くなったりします。 かといって、お尻が上がりすぎると肩や胸の上部だけにしか効果が出なくなります。

胸の上部を重視した腕立て伏せはこちら→大胸筋上部に効く腕立て伏せ(デクラインプッシュアップ)

肩甲骨を寄せて大胸筋に負荷を集中させる

肩甲骨を寄せ、胸を張ることによって、肩が前に出ることを防ぎ、負荷を大胸筋に集中させることが出来ます。

腕立て伏せに比べるとダンベルベンチプレスで肩甲骨を寄せるのは、さほど難しくありませんが、腕立て伏せで肩甲骨を寄せた状態をキープするのは慣れが必要かもしれません。

また、あまり肩甲骨を寄せることを意識しすぎても、胸が床に近くなって、腕立て伏せの動きが浅くなったり、お腹が床につきやすくなってしまうので注意してください。

腕立て伏せの効果を上げるプッシュアップバー

プッシュアップバーを使った腕立て伏せ

プッシュアップバーを使うと肩甲骨を寄せて胸を張りつつ、体を深く降ろす腕立て伏せが可能になります。(上の写真はちょっと強調し過ぎかもしれませんが・・。)

プッシュアップバーのもう1つのメリットは手首を立てられるという点です。

手首を立てると手から肘までが一直線に近くなり、安定度が増すので、よりダイレクトに胸に効かせることができます。

実際使ってみると大胸筋への負荷がかなり強まるのが実感できると思います。通常の腕立て伏せが15回以上出来てしまうという方も、ダンベルベンチプレスの前にまずプッシュアップバーを使う、あるいは、後の仕上げの腕立て伏せでプッシュアップバーを使うというのも良いでしょう。

私が大胸筋を鍛えるための腕立て伏せをやる時はいつもプッシュアップバーを使っています。

プッシュアップバーを置く角度や幅を変えることで、効き方も変わってくるので色々試してみてください。