スクワット
スクワットは太もも、お尻などの下半身全体の筋肉をバランスよく鍛えるための、代表的な筋トレです。
スクワットはキングオブエクササイズとも呼ばれ、自重トレーニングの中でも最も重要な種目といっていいかもしれません。上半身よりも下半身の方が筋量が多く、その下半身をしっかり鍛えることは全身の筋肉の発達や、代謝量のアップにも大きな効果があります。
スクワットで鍛えられる筋肉
- 大腿四頭筋
- ハムストリングス
- 大臀筋
※スクワットはこの他にも下半身の筋肉全体に効果のある種目です。
スクワットのやり方
- 腕を前に組み、肩幅より少し広いくらいのスタンスで立つ。
- 上体の姿勢を維持したまま、太ももが床と平行になるくらいまでゆっくりしゃがむ。
- 同じようにゆっくり立ち上がり元の体勢に戻る。
※2~3繰り返し。
スクワットの動作のポイントや注意点
- 深くしゃがむ程負荷が強くなる。
- 足幅を広げて行う(ワイドスタンス)と、内股、太ももの裏側(ハムストリングス)、大臀筋へ負荷がかかりやすくなる。
- 足幅を狭くして行う(ナロースタンス)と膝の上の筋肉(大腿四頭筋)への負荷がかかりやすくなる。
- 正面を向いて、腰を痛めないように、常に背すじを伸ばした状態で維持する。
- 膝をつま先より前に出すと、膝への負担が強くなるので気をつける。
- 踵(かかと)は床につけたまま。難しければ踵の下に何か敷く。
ゆっくりとした動作でしっかりと負荷をかける!
スクワットを行う時にまず注意して欲しいことは、ゆっくり動作することです。急にしゃがみこんで、反動をつけて行うと関節ばかりに負担がかかり膝を壊す危険がある上に、筋肉に負荷をかけ続けることができません。
競技トレーニングとして反動を使うのは良いのですが、その時は、まず通常の動作で、膝周りの筋肉や腱を十分に強化してからにしましょう。
スクワットの正しいフォームを心がけて怪我を防ぐ!
次に注意することは、スクワットのフォームです。
スクワットのフォームで重要なのは、なるべく膝をつま先より前に出さないことと、腰を丸めないように、背すじを伸ばした状態で行うことです。背すじを伸ばしたまま、膝を前に出さずに動作するためには、お尻を後ろに逃がすことを意識するとやりやすくなります。
このフォームでは、大腿四頭筋への負荷が集中しにくくなりますが、バランスよく鍛えることができ、怪我も防げます。大腿四頭筋を集中的に鍛えたい場合は、少し膝を出しても良いのですが、出しすぎに注意しましょう。
深くしゃがんで広い稼動域を有効に使う!
自重のスクワットならそれほど負荷は強くないので、ぎりぎりまでしゃがみ込んでも大抵の方は問題ないと思いますが、いきなりですと膝を痛める場合もあるので、浅めから徐々に慣らしていきましょう。
余裕ができたら、ある程度深くしゃがんだ方が効果的です。まずは、太ももが床と平行になるくらいが目安です。
太ももが床と平行になるまでしゃがむスクワットをパラレルスクワットといいます。
このパラレルスクワットが問題なくできるようになったら、それ以上にしゃがんだフルスクワット、完全にしゃがみ込むフルボトムスクワットと挑戦していきましょう。
深くしゃがむことによって、膝を前に出さない正しいフォームでも大腿四頭筋にしっかり負荷をかけることができます。
スクワットの回数が増えたら負荷を足そう!
自重で20回程度できるようになった人は、ダンベルスクワットや、バーベルスクワットなどで負荷を足して行いましょう。
足腰の筋力はかなり強力なので、特に運動不足でもなければ、自重だけではすぐに足らなくなると思います。
スクワットは筋肉の発達、代謝量アップなら15回、筋持久力アップなら20回くらいまでが効果的?
筋肉が発達する効果がもっともあるといわれている回数は10回前後です。
ただ自重で10回やると効果があるということではなく、「10回できる(限界を迎える)負荷で、10回やりきる」ということです。
足の筋肉は遅筋繊維が優位といわれており、スクワットの場合は、通常の筋肥大よりやや多い、15回くらいでも良いかもしれません。これより多くできる場合は、負荷を足しましょう。
筋持久力を目的とするなら、負荷を足して15回~20回程度の回数で限界を迎えられるようにした方が効果的です。このような中程度の負荷で限界まで行うスクワットは、筋持久力だけでなく心肺機能の強化にもかなり効果的です。その分きついので、高齢な方、今はまだ運動不足という方は程ほどにしておきましょう。
自重でたくさん回数をこなした方が体力がつくイメージですが、自重では回数が出来すぎてしまうため、中途半端に筋力が限界を迎えずに精神的な限界や飽きが来てストップしてしまうことがほとんどです。 これでは筋持久力も上がりません。それにたくさん出来る負荷では、かなり回数をこなすまでの間は楽なので、退屈なことに対する耐性はついても特に根性が鍛えられるというわけでもないので時間の浪費かもしれません。ただ、負荷を足す前に自重スクワットで正しいフォームの確認をすることは重要です。