フラットベンチがあってこそのダンベル

フラットベンチ

フラットベンチとは、上の写真のように平らなシンプルなベンチのことです。

シンプルですが、これがあるとないとではダンベルを使った筋トレに大きな差がつきます。

シットアップベンチよりフラットベンチが大事!

ベンチというとシットアップベンチ、いわゆる腹筋台を想像するかもしれませんが、筋トレではシットアップベンチよりもフラットベンチの方が重要です。

当サイトで紹介しているダンベル筋トレメニューを一通り見ていただければよくわかると思うのですが、フラットベンチと組み合わせて行うダンベルの筋トレメニューが非常に多いのです。なので、ホームジムでダンベルの次にそろえるべき筋トレ器具は断然フラットベンチです。

「腹筋を割りたい」という気持ちもわかりますが、腹筋を鍛えるならシットアップよりもクランチがおすすめです。

腹筋を発達させたい場合でもダンベルとフラットベンチを組み合わせて全身の大きな筋肉を鍛える方が、成長ホルモンなどの「体を筋肉質に変えるホルモンの促進」で、より割れた腹筋を作りやすくなります。

ダンベルベンチプレスにみるフラットベンチの重要性

フラットベンチで行う筋トレで代表的なものといえばダンベルベンチプレスがあります。

フラットベンチで行うダンベルベンチプレス

ダンベルベンチプレスは、なぜ床に寝転がって行うのではなく、フラットベンチで行う必要があるのでしょうか?

それは、床に寝転がってダンベルプレスを行う場合(フロアプレスといいます)、フォームや稼働域に問題が生じるからです。

床に寝転がった状態では胸を張ることが出来ずに肩が出てしまい、関節を痛めやすい上に胸の筋肉が鍛えられません。

また、肘がすぐに床につっかえてしまうので、中途半端に二の腕(上腕三頭筋)を刺激するだけのトレーニングになってしまい、肝心な胸の筋肉を刺激することができなくなってしまいます。

単にバストアップ効果が期待できないというだけではなく、大胸筋のような大きくて高重量をあつかえる筋肉が正しいフォームで鍛えられないということは、成長ホルモンの分泌促進が期待できず、結果、胸以外の筋肉の発達や、脂肪燃焼の効果もえられにくいということになります。

フロアプレスでは十分な重量でスタートできない

ここまではまだ、トレーニングの効果が下がるというだけの話でした。

しかし、特に問題なのは、床で行うフロアプレスの場合、一人では 「胸の発達に十分な重量のダンベル」 をスタートポジションに持っていくことができないという点です。(ダンベルで胸を鍛える時は通常このような方法でスタートポジションにつきます→ダンベルベンチ系種目のスタート方法

「自分の胸の筋肉はまだまだ非力だから別に軽いダンベルで良いんだ。」
と思うかもしれませんが、たとえ非力だとしても、ダンベルを振り上げる腕力は、ベンチプレスの動作に使う筋力よりずっと非力なんです。

軽いダンベルで行うフロアプレスにも胸への刺激とはまた違った効果がありますし、全く意味がないとは言いませんが、どうせなら努力した分の効果は欲しいですよね。

フラットベンチを使って効かせるコツをつかむ

一見フラットベンチがなくても出来そうなダンベルトレーニングでもこれまでに挙げたような様々な問題があり、フラットベンチがないとなかなか効果を得られないということも多いです。

逆にフラットベンチが必要な種目ではきちんとフラットベンチを使うようにすれば、十分に効率的な筋トレができます。

特に私の場合は、腕立て伏せをしたり、床に寝転がってダンベルプレスをしたりとしていた頃は長年なかなか発達しなかった大胸筋が、ベンチを使うようになってから短期間で変化したのは驚きでした。

ダンベルベンチプレスってのは結構効かせやすい部類なんですよね。それでコツをつかんで腕立て伏せでも胸にしっかり効かせられるようになりました。

長く使うなら頑丈でシンプルなフラットベンチを選ぼう

一度買ったベンチはずっと使い続けることになります。

折りたためて収納できたり、片方の足をたたんで、腹筋台になったりするタイプのフラットベンチもあり、とても便利だとは思うのですが、そういったものはぐらつきがやや気になると思います。

フラットベンチを使ったダンベルの筋トレでは思った以上に高重量が使えることがあるので、グラつきは不安を感じますし、いずれ耐荷重も気になってきます。

なるべく、最初からシンプルで頑丈なタイプのフラットベンチを選びましょう。