ジャンクフード、スイーツの駄目なところ10項目

ダイエット中のジャンクフード、スイーツ対策のために知っておくべき「ジャンクフード、スイーツの駄目なところ10項目」を紹介しています。

ジャンクフードやスイーツの駄目なところを知る必要性

この記事はジャンクフード、スイーツとは 意外と知らないジャンクフードの定義の続きです。

ジャンクフードの駄目なところを知って見えてくる対策案と心構え

どうしてもやめられないジャンクフード、スイーツと上手に付き合っていくためには、「ジャンクフード、スイーツの駄目なところ」をよく知っておく必要があります。

わざわざジャンクフードとスイーツと分けて言いましたが、前回の記事で
スイーツはジャンクフードの一種、それも最悪のジャンクフードかもしれないということがおわかりいただけたかと思います。

ここからは、ジャンクフードの定義から更に掘り下げて、
ジャンクフードが持つ特徴がどのようにダイエットや健康管理に悪影響をもたらすのか?
について10項目に分けて説明していきます。

駄目なところを詳しく知ることによって、ジャンクフードやスイーツの弱点を少し抑えるなど、無理にやめなくても上手に付き合っていくことができると思います。

また、はっきりと駄目なところを自分自身につきつけることによって自然と気をつける意識を持てるようになるのではないでしょうか?

ジャンクフード党、スイーツ愛好家の皆さんの参考になれば幸いです。

ジャンクフード(スイーツ含む)の駄目なところを10項目に分けて書いてますが、実際にはそれぞれが関連しており、結果的には似たような悪影響を及ぼします。

この結果までの過程や原因を分解、整理することで、対策が練り易くなると思います。

1. 高カロリーで太る

まず、ジャンクフードの定義であるカロリーが高いということについてですが、これは言うまでもなくダイエットの敵ですね。

カロリーコントロールでも説明したように、大雑把にいえば摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太ります。

カロリー消費のためのランニングをしている人の画像

そして食事で摂取カロリーを増やすのは簡単なのに対し、運動で消費カロリーを増やすのはかなり努力が必要です。

2. 高脂肪だから高カロリーで太る

ジャンクフードと呼ばれるタイプの食品の多くは高脂肪です。

タンパク質・・・1gあたり4kcal、脂質・・・1gあたり9kcal、炭水化物・・・1gあたり4kcal

例えば、ジャンクフードに使われるお肉は赤身より、脂身がついているものや脂身を練り込んだひき肉が使われることが多いです。また、スイーツに大量に使われるバターやマーガリン、ショートニングも高脂肪の原因ですね。

糖質(炭水化物)、タンパク質は4kcal/gですが、脂質は1gで9kcalもあるため、高カロリーの原因になります。同じ重量でも、油分が豊富なのか他の栄養素や水分が豊富なのかで全くカロリーが変わります。

ジャンクフードが少量でも高カロリーになってしまう原因は高脂肪だからです。

3. 栄養バランスを壊して健康と美容を損なう

高脂肪である食品は栄養バランスを崩します。

簡単に一日に必要である脂質の摂取量を越えてしまうし、その分、食べ過ぎたりしない限り、タンパク質が不足することになりやすいです。

PFCバランスの図

三大栄養素(タンパク質、脂質、糖質)の中で最もダイエット中に不足しがちなタンパク質ですが、タンパク質は筋肉や骨、皮膚など人体のあらゆる組織を作っているため、不足しては駄目です。

女性が重要視するコラーゲンもタンパク質の一種です。コラーゲン入りの食品を食べても、タンパク質が不足してしまえば焼け石に水です。
コラーゲンの状態で摂取しても、他のタンパク質と同様に、アミノ酸に分解されます。
その後、体内でタンパク質を再合成するので、タンパク質全体の摂取量が少なければ、当然コラーゲンを十分に合成できません。

大した運動もせずジャンクフードをよく食べているのに太らないという人も気をつけましょう。

過剰に摂取している栄養素があるのに太らないということは、必ず不足している栄養素があるからです。

4. 急激な血糖値の上昇からの下降がさらなる過食をよぶ

ジャンクフードには食物繊維が不足しているため、血糖値が急上昇しやすいです。

特にスイーツは糖分が多く、通常の炭水化物食品以上に血糖値を上げてしまいやすいです。

また、人間を含めた哺乳類は、糖分が多い食べ物は、満腹感があっても食べたいと思ってしまうそうです。・・・恐ろしい!
甘いものは別腹とはよく言いますが、本当だったんですねえ。

更に、血糖値が急上昇するとインスリンが多く分泌されるため、すぐに急降下することになります。

血糖値が急降下すると、「空腹感」が出てくるため、なんと過食の原因にもなっていまいます。
一度に分泌されるインスリンの量が多過ぎると、筋肉や骨などの組織よりも体脂肪に栄養が運ばれ易いため、過食と合わせて肥満の原因にもなります。

タンパク質を摂取すればグルカゴンという、インスリンと逆の役割を果たすホルモンが分泌されるので、血糖値が安定しやすいのですが、困ったことにジャンクフードは脂肪が多いのでタンパク質は割合的に不足しています。

脂肪にも、食物繊維のように糖の消化吸収を遅らせる作用があるのですが、なにせカロリーが高いので・・・。一度に摂取するカロリーが大きいとやっぱり血糖値は急激に上がってしまいます。

血糖値とインスリンの働きを表した図

5. 糖化で老化する!

高過ぎる血糖値は体内のタンパク質と反応して糖化作用を起します。

糖化作用は糖尿病性の健康被害があるため血糖値が高くなり過ぎないように気をつけなければいけません。

最近では、酸化と並び、糖化のせいで老化するともよく言われていますね。

6. 柔らかく噛む回数が少ないことによるデメリット

よく噛んで食べるものといえば野菜とお肉ですが、ジャンクフードの場合、野菜は少なく、お肉は加工されてあまり噛まなくても食べられるものがほとんどです。

噛む回数が少ないと、

  • 唾液の分泌が少なく虫歯になりやすい。
  • 満腹中枢が刺激されにくく過食になりやすい。
  • 食事時間が短くなり満足感がえられにくいため過食になりやすい。
  • 短時間に摂取する栄養が多くなるので血糖値が急上昇しやすい。

などのデメリットがあります。

7. 塩分の取り過ぎで体がむくんでしまう

塩分は水分を体に引き寄せる効果があります。

もちろん、これは健康の維持にも必要な作用ですが、塩分を取りすぎればむくんでしまいます。

排尿や汗をかくことによって塩分量はコントロールされるので、脂肪で太る肥満に比べたらマシですが、
ダイエットを実行している人なら一時的とはいえ体重が増えたり、あきらかにむくんでしまうことはかなりのデメリットとしてとらえると思います。
塩分の取り過ぎは健康被害もあります。

ミネラルが豊富な食品であればカリウムによって塩分が体外に排出されやすくなるのですが、ジャンクフードはミネラルが少なく塩分をとり過ぎる一方でコントロールができません。

8. トランス脂肪酸のとりすぎで病気になる

ジャンクフードの中でも特にスイーツに多く使われるマーガリンやショートニングにはトランス脂肪酸が多く含まれています。

トランス脂肪酸はとりすぎるとLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やし、心臓病、動脈硬化のリスクを高めるとされています。
そのため、国によってはトランス脂肪酸を含む製品の使用を規制しています。

他にも、認知症や炎症因子によるアトピーなどのアレルギーへの悪影響も懸念されていたり、うつ病になるリスクが高まるという調査結果もあったりします。

トランス脂肪酸の駄目なところまとめ

スイーツのほかにも、ファーストフード店のから揚げにはからっとした食感を維持するためにショートニングが使われたり(だから美味しいのか・・・)、スーパーのお惣菜屋などで繰り返し同じ油で調理された揚げ物、カップ麺など様々なジャンクフードに注意が必要です。

トランス脂肪酸を多く含む油脂製品は、低コストで品質を保つことができるのでお店で油の多いジャンクフードやスイーツを買うとどうしても過剰摂取になってしまいます。

9. ビタミン、ミネラル、食物繊維の不足が他の駄目なとこをもっと駄目にする

「3.栄養バランスを壊して健康と美容を損なう」など他の項目とも重複してしまいますが、このジャンクフードの定義でもあるビタミン、ミネラル、食物繊維の不足がどのようなリスクをもたらすのか見てみましょう。

ビタミンCの不足がコラーゲン不足、骨そしょう症を加速させる

ビタミン、ミネラルのほとんどは体内で合成できないため、食事などから摂取する必要があります。そのため、ジャンクフードに偏ってビタミンが不足してしまえば、体調不良や精神疾患の原因となります。

例えば、ビタミンCが不足するとコラーゲンの生成ができず、肌や骨に悪影響があるなど美容と健康の両方を損なうことになります。
さきほどもいったようにコラーゲンはタンパク質の一種です。ジャンクフードは糖質、脂質に比べてタンパク質が割合的に不足しています。
このタンパク質の不足をビタミンCの不足が更に助長させてしまうワケです。

ビタミン、ミネラルの不足が老化を促進

糖化や酸化による老化を防いだり、塩分過多を防ぐのにもビタミン、ミネラルが必要です。

ジャンクフードによる極端な血糖値の上昇が糖化を促進させてしまうということは説明しましたが、糖化を抑制してくれるビタミンなどが不足しているので、更にこれらのリスクが高まってしまいますね。

肥満、生活習慣病を引き起こす

ジャンクフードには三大栄養素、特に糖質、脂質は多く含まれていますが、ビタミンやミネラルが不足しているので栄養をとっても健康維持や美容維持にはあまり活用できず、脂肪として溜め込んだり、中性脂肪値や血糖値を上げて生活習慣病にもなりやすい恐れがあります。

一部のビタミン、ミネラルが過剰になることもある

ジャンクフードは基本的に加工食品なので、脂肪に偏ってるのと同じように、逆に一部のビタミンやミネラルが過剰に摂取してしまうこともあります。

その代表が塩分です。
塩分もミネラルの仲間ですよね。他のビタミンやミネラルでも一部が不足して一部が過剰になることがあります。

医師による特定の病気の治療でない限り、ビタミン、ミネラルは特定のものではなく少しずつ満遍なくとる方がいいのです。

食物繊維が不足すると血糖値の上昇を抑制できない

食物繊維については「4.急激な血糖値の上昇からの下降がさらなる過食をよぶ」でも説明したように、不足すれば消化、吸収をコントロールできないため、血糖値が不安定になります。これも過食、肥満、生活習慣病、老化の原因になります。

加工度が高いと栄養バランスが崩れる

ビタミンやミネラルといえば野菜をイメージしますが、お肉などにもビタミンやミネラルが豊富に含まれています。

しかし、お肉を加工する段階で多くのビタミンやミネラルが損なわれてしまい、そこに更に脂肪分をプラスされ余計に栄養バランスが崩れてしまいます。

植物性の食品も、加工する段階でビタミンやミネラルが失われ、食物繊維も失われてしまうことが多いです。

原料が体に良いといわれるものでも加工の段階で、原料の大部分の良いところが失われ、駄目なところが浮き彫りになっている場合もあります。

10. ジャンクフードには麻薬のような依存(中毒)性がある

脂質が多いファーストフードの商品やインスタント食品、糖分の多いスイーツなどが美味しく感じるのは、セロトニンなどの脳内の神経伝達物質が分泌されるからでもあります。
脳内麻薬といってもいいかもしれません。

肥満や健康被害のリスクと引き換えに、手軽に低価格で幸福感、リラックスした気持ちなどが得られ、一見ストレス発散にもなりそうです。

しかし、これはほんの一時しのぎにしかなりません。
直後に他の様々なホルモンが働き、幸福感も消えてしまいます。
そうすると人は、もう一度幸せな気分になりたくて、更にジャンクフードに手を伸ばしたくなります。

また、このジャンクフードで幸福感が得られた感覚は記憶されていくので、繰り返すことによって依存が深まっていきます。
ジャンクフードで餌付けされたラットは電気ショックを受けるとわかっても食事がやめられないほど依存してしまうそうです。

依存のサイクル

このジャンクフードの依存のサイクルは、危険だとわかってもやめられない煙草やアルコール類、あるいは覚せい剤などの麻薬とあまり変わらない印象すら受けます。
実際、ラットの実験では、ジャンクフードを摂取し続けることによって脳内物質に麻薬と変わらない変化が見られたという研究結果もあるそうです。

依存症には、依存している物質(喫煙者ならニコチン)が脳内に分泌されなくなるとストレスを感じるため、依存物質を摂取している時以外は常にストレスに晒されることになります。

つまり、よくストレス発散として楽しまれることの多いスイーツでも、依存してしまえば、ストレス発散どころか、ストレスを溜める元凶になってしまうということ。

加工度の少ない自然に近い状態の食品では、特定の栄養成分を一度に吸収してしまうことはあまりないので、このような状態には陥りません。ジャンクフードが加工度の高い食品だからこそ起こりうるのです。

参考文献:"ジャンクフード中毒"は現実的なもの(2010.4.5掲載)

最後に

ジャンクフードやスイーツがなぜ駄目なのかよくわかりましたでしょうか?

わかったら今日から一切ジャンクフードを食べるのはやめましょう!!

・・・というわけにもいかないので、次の記事では、具体的にどう対策するかについて書いていきたいと思います。